悩む人間

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いい加減にして!叩く、叫ぶ、暴れまわる「中間反抗期」対応のコツ~男女で違いはあるの?~

5歳前後から始まるといわれている「中間反抗期」。

こない子もいるって聞くけど、どうなんだろうなぁ。うちの子は、なんか大丈夫かも!と、思った自分の甘さに苦笑い。

今までなら、「もう遅いから、アイスは明日食べようね」「眠たくて大変だけど、お風呂入っちゃおうね」といった声かけで、頑張ってくれていたのに。

急に「嫌だぁああああ!」と逆ギレして暴れまわったりするんで、たまったもんじゃない。

ついつい「いい加減にして!」と言ってしまえば、さらに大騒ぎされるはめに……。

これが噂の「中間反抗期」ってやつでした。

そんなピークを乗り越えて、現在では、やっと落ち着いてきました。

そこで、今回は、

  • 「中間反期」は、なぜ起こるのか
  • 男女で差はあるのか
  • 実際にやってみて効果があった対応のコツ

についてお話したいと思います。

 

中間反抗期とは? ~なにが原因だろう~

成長の証って本当か

2,3歳前後では、「自分でやってみたい!」という自我が芽生えはじめる時期で、第一次反抗期やイヤイヤ期などと呼ばれます。

小学生高学年くらいの思春期になると、第二次反抗期といわれる、いわゆる一般的な反抗期の時期に入ります。

これらの中間期である5歳前後から起こるために、中間反抗期と呼ばれます。

どれも、脳や身体的な発達とともに生まれる、自然な反抗行動だとされています。

私たちは成長とともに、その都度、「してはいけないこと」「してほしいこと」などの社会基盤や暗黙のルールを学んでいきます。その学習過程こそが「反抗期」といえるのではないでしょうか。

つまり、反抗期って、研究期なんですよね。

自分にとって大事なことは何か?真実は?これはどうなってる?間違いは何だ?など、本能的に探究している時期といえると思います。

一方で、反抗期がない子や最近では反抗期がある子が少なくなってきていることが取り上げられることもあります。しかし、それはそもそも「反抗期」の捉え方の問題ではないかと思います。

反抗期と聞けば、暴言や暴力など過激な行動をイメージしがちですが、

実際のところ、反抗をどのように表現するかは、その子の気質や環境からの関わりも大きな影響があります。そのため、行動化はしていないけれど、反抗はしているということもあるでしょう。

私の旦那などは、表面化する反抗期はなかったようですが、親の言うことを間に受けずに、自分の楽しいと思う遊びを優先したり、親に内緒で出かけたり、物を買ったりしたそうですが、これも立派な反抗期かなと思います。

男女差はあるのか?

男女差はあるといわれていますが、それは、女の子だから反抗期が軽かったというわけではなく、表現の傾向に少し違いが現れるという程度です。

男の子は、叩いたり暴力行動が目立つ、女の子は言葉を使った攻撃が目立つといった傾向です。大声で叫んだり、地団駄を踏む、睨む、といった身体表現は男女共通で見られます。

今日から実践!「中間反抗期」対応のコツ

ルールを決める

例えば、「保育園から帰ったら、まずは手を洗う」「〇時に、お風呂に入る」など、家族みんなであらかじめルールを決めましょう

ルールを決めるときは、子どものいる前で子どもも一緒にルール作りに参加させ、子どもにも意見を聞いて反映させましょう。

自分で決めたことを守るという経験は、反抗期に重要な意味をもちます。なぜなら、反抗は自分以外の人やモノに対しての抵抗だからです。

自分を納得させることが反抗を改善する第一歩です。

遊びを取り入れる

怒っても、説明しても納得してくれないのが中間反抗期の子どもです。

そんなときは、反抗が大きくなって暴れだす前に、暴れだした序盤に、遊びを取り入れることで、大騒ぎになることを防げます

私が実践したのは、以下の4つです。

■朝の着替えには、「よーい、どん」の競争ゲームを取りいれる。

■「お風呂入りたくない」「歯磨きたくない」「お菓子食べたい」「行かない」には、どうすればいいか考えるごっこ遊び

ぬいぐるみやお気に入りのおもちゃを使って……

― おもちゃになりきって「どうしたの?」と問いかける。

― おもちゃたちを使って、緊急事態の指令を発信。「君の力が必要だ!」と言って、歯ブラシを取りに行ってもらう など。

■「帰りたくない」には、歩数を数えるスキップする、マンホールまで競争遊び

■怒りたくなったら、ヒーローやプリンセスになりきって、悲しみを表現。

 

感情や考えを伝える

「~しなさい」「ダメ」「やめなさい」など、強制的に働きかける言葉はあまり効果がありませんし、子どもの反発心を加速させる原因にもなります。

してほしいことや止めさせたいことがあるときは、親自身の感情やどうしてそうしてほしいのかといった考え方を伝えるのが有効です。

例えば、「ママは、Mのこと大好きだけど、叩かれて悲しかったから、嫌な気持ちになってるよ」「道路の真ん中を歩くとね、車は速いから危ない時に、ママはMを助けられないかもしれない。だから手つないでもいいかな?」など。

実は、親の素直な気持ちが子どもにとって一番伝わりやすいものでした。

反応がなくても気にしない

こちらが言ったことに対して、聞いていないような素ぶりを見せたり、謝らなかったりしても、「無視しないの!」「ごめんなさいは?」と言うのは控えましょう。

反応しなくても、ちゃんと聞いているのがこの時期の子どもです。

まだうまく気持ちをコントロールできないゆえに、どう話せばいいのか分からなかったり、分かっているけど気持ちが追い付かないでいます。

黙っているときは、自分の気持ちに折り合いをつけている時間でもあります。

そんなときに、「分かっているなら、なんとか言って!」といっては、また気持ちをかき乱してしまいます。もどかしい話ですが、「反応返ってこなかったけど、分かってくれたはずだ」と、割り切ることを心がけましょう。

子どもに教えてもらう部分を作る

まだ小さくてできないことも多いですが、子どもはただ、子ども扱いされることを嫌います。

自分が教える立場を経験させることで、反抗ではなく「自分はこうしたいんだ」と意見することを学びます

例えば、「いただきます」「ごちそうさま」の号令をかけてもらう。

「保育園でやってた手遊び教えて!」とお願いしたり、「手洗うの上手だね、ちょっと一回教えて」と言ってみたり、小さなことでいいので、子どもに教えてもらう機会を増やしてみてください。

中間反抗期の対応は「面白がって悩む」がベスト

まだまだ幼い5歳前後。

親へ甘えたい気持ちがあるからこそ反抗するのが、中間反抗期の特徴です。

「もう勝手にして!」と言いたくなることもありますが、突き放したり、感情的に怒るのはNGです。

子どもに寄り添いながら、時に真面目になりすぎず、ユーモアと遊び心を忘れずに、

子どもの世界を受け入れてあげられる関わり方がベストなのではないでしょうか。

きっと、5年後、10年後、15年後にこの時期を振り替えって、

親も子どもも心の底から「ありがとう」って思えるようになりますよ。