悩む人間

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うちの子「協調性」がない?どうやったら身につくの?協調性が育まれる「子ども社会」を見てみよう!

うちの息子はこだわりが強い「こだわりボーイ」です。

そのため、お友達とうまく協調して遊んでいるのかな?と、日々そわそわしています。

保育園の先生からはたまに「戦いごっこ」をして楽しく遊んでいますよ、などと話してくれますが、

家に帰ってきて子どもに「今日何して遊んだの?」と聞いてみると、「何もしてない」や「誰とも遊ばなかった」と言われることもあり、不安になったりします。

そこで今回は、子どもの協調性がどうやったら身につくか、協調性がないとはどういうことなのかという点に加えて、「子ども社会」という観点から協調性が育まれる過程に注目したいと思います。

 

協調性ってどうやったら身につくの?

協調性は、対人関係をコントロールする関係調整に深く関わっていると考えられます。

関係調整は、自分の遊びに友達を誘う「関係重視」、遊びを楽しく展開していく「関係維持」、意見の違いやさまざまな意見に対応する「葛藤への対処」の3要素から構成されています。

関係調整は4~5歳頃から、自分たちでルールを決めて遊ぶなどの関わりの中で育っていくと言われています。そのため、協調性を養うには、やはり集団やお友だち同士での遊びの経験が大切です。

しかし、無理に「友達と遊べ!」というのではありません。集中できる遊びがあればそれは続けさせてあげてください。その上で、親は子供の好きなことからお友だちにつなげることが大切です。

また、どうして遊ばないんだろう?と思うよりも、どんな遊びなら興味を持つかな?と考えるのが良いでしょう。

「協調性」がないのはどうして?

子供はそれぞれ興味が異なるため、集中できる興味のあるものが他にあることもあります。また、引っ込み思案であったりして、自分のいいたいことが言えないために協調的になれない可能性もあります。

その場合、「みんなと遊びなさい」というよりも、「何が好きかな?どんな遊びがしたい?」と意見を聞いて、子どもの好きなことから「あ、それなら◎◎ちゃんも好きなんじゃない」というように徐々に促していくのが良いでしょう。

協調性が生まれる「子ども社会」に注目

家庭(保護される対象)から私へ

好きなことを自分中心に楽しめた家庭を離れて、同じくらいの年齢の子どもたちと過ごすことになります。

そこでは、自分が誰よりも優遇されることはない。自分の好きなことばかりしていたら、お友達とは遊べないし、人に譲ることを覚えなければ、喧嘩になり、仲間外れにされてしまうこともあることを学びます。

そこで、さまざまな人がいることを知り、同時に私という人と違う自分について理解を深め、自分の存在や他者の存在を体感します。

子どもが仲間で遊ぶようになる過程

3歳前後の子どもは、家が近いことや公園でよく会う席が隣だという、物質的な近さから仲良くなります。

4歳前後になると、自分が「好きなもの」を好きな人という目に見えない共通点から特定の人とよく遊ぶようになり、5~6歳では、この子は好きだ、この子は嫌いだといった選り好みもでてきます。

「◎◎くんは××だから、遊びたくない」といった言葉が出てくる時期でもあります。この時が「協調性」を伸ばす絶好のチャンスにもなります。

そのような言葉は、否定せずに「そうなんだね」と受け入れながらも、「××ってことは、こうすればいいのかもね」と、コミュニケーションのポイントや子どもだけでは気づけない視点を伝えてあげましょう。

そういった大人のサポートが後に、どんな人とも協力し合える「協調性」を養うことへつながります。

役割やルール

遊びの発端は「面白そうな遊びをやっているから自分もやりたい」「◎◎くんと遊びたい」などの理由から、「いれて!」と声をかけて仲間にいれてもらうことから始まり、それが何度か続くうちに遊びの合う友達ができて遊ぶ相手が固定されてきます。

固定化された遊び仲間ができると、個々人の個性に応じた役割が生まれます。

自発性が高く、「俺はこれがやりたい!」と主張できる子や腕っぷしの強い活発な子などは、リーダーになりやすく、おおらかで柔軟な子は、リーダーに合わせて一緒になって楽しむが、たまに衝突もあり、言い争いや喧嘩も起こります。

就学前の幼児の中心的な遊びは、「ごっこ遊び」が一番多く見られます。

3歳までは、自由になりたいものやなりたいことを個々人でしながら一緒にいることが多いですが、5歳頃になると「私はオオカミであなたは、うさぎだよ。オオカミは強くて、うさぎは赤ちゃんだからね」というように、ある程度のルールを決めて遊ぶようになり、子どもたちは決められた役やになりきってルールの中で遊ぶようになります。

この時、「やりたくない!」「あたしがオオカミだよ!」というようにぶつかり合うこともありますが、そのようなもめ事も協調性を伸ばすための経験になります。

親は、子どもに同情的にならず、子どもが困っていないのであれば「そうだったんだね」と傾聴するだけにとどめるのが良いでしょう。

協調性と主体性のバランスが大切!

人に合わせられることが優れているというわけでなく、自分主体で考えて行動する主体性があってこそ、みんなで目標に向かって頑張る力「協調性」が活きてきます!

子どもはぶつかって失敗しながら、葛藤の中でさまざまな能力を身に着けるもの。「協調性」だってそうです。

うちの子、協調性がないかも……と感じたら、「他の子と遊ばせなくちゃ!」「集団行動させなきゃ!」と一方通行にならずに、子どもの特性や好きなことに合わせて協調性を育むサポートをしてみてくださいね♪